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大阪府は家庭の貧困問題が話題になっています。特に大阪市は子供の貧困に関しては全国ワースト2位。最低限を下回っている生活費で暮らしている家庭が22%もあるという調査結果が出ています。家庭環境や経済状況の問題というのは、保育士の仕事にも強く影響を与えるものです。

大阪では保育施設が年々増えており、特にここ3年間(2016年現在から考えて)は堺市だけでも50件近くも保育施設が増えているようです。入所児童数も増え、保育士の需要が増えています。そんな中、大阪府で働く保育士の状況・大阪府で転職を考えている保育士におすすめの求人などをまとめてみました。

大阪府で復職・就職を考えている潜在保育士さんへ

堺市の保育士の状況を見てみよう

堺市が公表している保育士人材確保への取り組みについての資料から、大阪府の保育士の現状を見てみます。まず指定保育士養成施設を卒業した保育士資格取得者の進路状況を見てみます。平成24年や25年は保育所への就職率が6割となっていましたが、平成26年には54.7%に下がってしまいました。

保育士資格を取得した人の半数程度は保育士として働いていないということになります。未経験dの潜在保育士が多いのです。全国の保育士の離職率は1割程度。大阪府でも同様の数値と仮定した場合、保育施設へ就職した54.7%のうち1割は離職していることになります。全体を100人としたならば、離職者は5.47人。

これは堺市の状況ですが、大阪府全体においても潜在保育士の数が問題となっています。

就職支援金と借り上げ宿舎の家賃補助?

2016年5月6日に出されたプレスリリースには、大阪市の新しい保育人材確保事業として、保育士に対する支援金給付の旨が記載されています。市内の常勤保育士の就職時に最大10万円を補助し、1年間の勤務を経た際にさらに最大10万円を補助するというものです。

さらに大阪市内民間保育所が新規採用した常勤保育士のために宿舎を借り上げる場合、月額8万2,000円を限度として、その費用の全部または一部を補助するとしています。大阪市で借り上げ社宅・寮制度のある施設に就職した場合は、8万2,000円までなら家賃を補助してくれるということです。8万円を超えるような家賃のところを借り上げることは無いでしょうから、家賃全額補助と考えても問題はないでしょう。

ブランクあり・未経験の人は大阪市内で働くのがお得?

ブランクがあって復職を考えている人、資格を取ってから保育士として働いていない未経験の人は、大阪市内で働くのがお得だと言えます。根拠は前項の支援事業にあります。報道発表資料をソースとしており、補正予算成立後に実施となっているので、この記事を読んでいる時点で実施されていないこともあるでしょうが、発表したからにはいずれ実施されるでしょう。

実施されれば、大阪市内で働けば二年間で20万円の支援金を受け取ることができます。この支援金は使途不問ですから、自由に使うことができます。借り上げた宿舎の家賃補助も付くので、少し遠くからの就職でも問題ないでしょう。

月額家賃補助がもらえるということですから、多くの保育所が社宅の借り上げを実施すると考えられます。実際に寮完備という求人も大阪市には多いです。兵庫県や京都府など近隣の府県からでも大阪市に就職することを考えると良いかもしれません。

希望条件ごとの転職アドバイス

非常勤で好条件を探すなら?

鶴橋駅・淀川区付近に、非常勤の保育士求人が多く出回る傾向があります。特に鶴橋近辺は時給1,200円という高い時給が設定されている求人が多いです。株式会社が運営している小規模保育所・託児所の求人も多く、中には企業内保育の求人もあります。公開求人でなく非公開求人が多いのも鶴橋の非常勤求人の特徴です。

淀川区だと西中島・南方近辺によく求人が出回ります。夜の街ですから24時間託児所が多いのです。西中島南方から程近い新大阪界隈もまたパートの求人が多く出回ります。こちらも24時間の小規模託児所が多いです。24時間営業の託児所は勤務時間に融通がきくことが多いですから、「この時間にしか働けない」という人におすすめ。パート求人を探している人ならその恩恵にあずかることができるでしょう。

福利厚生が充実しているところを探すなら?

社会保険完備・賞与4か月分以上・住宅手当ありというような、福利厚生が充実している職場を探すのであれば、門真市・吹田市が狙い目です。阪急沿線も福利厚生が充実しているところが多く集まる傾向があります。

育児休暇取得実績があるところを探すなら、淀川区・東淀川区・福島区あたりがおすすめです。保育士は女性が多いのに育児休暇取得実績があるという施設は、案外少ないのが現状。その中でそれらの地域には比較的多くの求人が見られます。

大阪市にはどのような施設が多いか

先ほど「ブランクあり・未経験の人は大阪市で働くのがおすすめ」「他府県から来るなら大阪市がおすすめ」と述べましたが、大阪市にはどのような施設が多いのか気になるという人も多いでしょう。まず、淀川区・東淀川区・福島区で述べたように、24時間営業託児所や福利厚生が充実している施設が多いです。

大阪市と言っても広いですが、北区には比較的珍しい施設の求人も多く見られます。中でも放課後デイサービス・企業内保育園・幼児向け習い事教室が特に多いです。院内保育も少なからずあり、JR大阪駅のキッズルームという駅中保育もあります。

習い事教室だと珍しいものならウクレレ教室がありますし、英会話教室も少なくはありません。時間指定で働きたい人・育児休暇の取得を考えたい人・福利厚生が充実した職場で働きたい人・特技を活かしたい人……様々な保育士のニーズにこたえることができるのは、大阪府内だと大阪市くらいのものでしょう。

交通の便もいいですし、やはり大阪市は保育士転職の穴場です。オープニング求人を狙うなら、保育施設増加を図っている堺市のようなところを狙うのもありでしょうが、そうでもない限り、大阪市で探すことになるでしょう。

まとめ

大阪府は自治体ごとにさまざまな問題を抱え、さまざまな取り組みをしています。大阪市には多くの保育施設が集まり、その種類も豊富です。保育施設でなくとも幼児向けの習い事教室で働くという選択肢も考えられ、広い視野で転職活動を行うことができます。

非常勤で働きたいなら淀川区・鶴橋、福利厚生が充実しているところで働きたいなら門真市・吹田市。育児休暇を重視するなら淀川区・東淀川区・福島区がおすすめということでした。